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はだか。

 

神宮丸太町という駅のすごく近くにある

かわいらしい喫茶店で行われたライブ。

 

ライブに行くのは久しぶりで、はじめは一人きりだったので

25歳なのに、緊張して手のひらに思いっきり汗をかいて

周りを見渡したり、置いてある本に手をのばしたり

ウォッカの入ったカクテルなど、普段はお目にかかれないおしゃれな飲み物を

ちびちび飲んだりと、自分を持て余していた。

 

出演者さんのほうが絶対緊張するだろうに、

私も負けずと緊張していたから(なぜだろう)

せっかくの、曲と曲の間のトークなども

緊張が打ち勝って笑えないでいた。

 

でも、しまづさんの時は違った。

 

もう、おしゃれなカクテルをほぼ飲み干してしまったせいも

あるかもしれないが、

しまづさんが出てきただけで笑ってしまった。

 

もしゃもしゃの髪の毛。都会のおしゃれな場所にいるのに

どこか田舎くささを感じてしまうしまづさん。

 

2年前、初めて見た時と全然変わっていなかった。

 

 

すごい大きな声で歌うんだなと思った。

ぐんぐん伸びる声、優しくて明るい。

詩も、見たまま感じたままが

日記に書くように綴られている。

正直なことばは、ダイナミックな音に乗ってそこらじゅういっぱい、自由自在に迸る。

しまづさんは空間に宇宙を創りあげてしまう。

 

 

「指が、きれいですね」

二年前、しまづさんにそう言ったことを思い出した。

 

しまづさんの世界は強かにキラキラ輝いている。本当に宇宙だ。

その人の思想が顔つきにどうしても出てしまうみたいに、

「しまづさん」はギターを弾く指に。

どうしようもなくて。と、打ち明け話をされるふうに、

遠慮がちにそれは滲み出ている。

 

 

「しまづさん。手が、好きです。」

 

 

 

「島津田四郎 / 恥」